「お尻から太ももにかけて違和感がある」
「座っていると腰や脚が重だるい」
「もしかして坐骨神経痛かも?」
そう思っても、歩けるし仕事もできる。
痛みも我慢できないほどではない。
だから多くの人が、とりあえず様子を見るという判断をします。
実際、この判断自体は珍しいものではありません。
問題なのは、その“様子見”が長引いたときです。
臨床の現場では
「もっと早く見直していれば、回復は早かっただろうな」
というケースをよく見かけます。
「坐骨神経痛かも?」と思った人が放置しやすい理由
坐骨神経痛を疑ったとき、多くの人がネットで調べます。
すると、
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ヘルニア
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脊柱管狭窄症
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手術
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一生付き合う可能性
といった、少し重たい言葉が並びます。
その結果、
「そこまでひどくないし、違う気がする」
「もう少し様子を見よう」
と判断してしまう。
さらに、
・以前似たような痛みが自然に治った
・日によって症状に波がある
こうした経験があると、放置の期間はさらに延びがちです。
放置した結果、回復が遅れる典型的なパターン
様子見が長引いた人に多い経過があります。
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痛みは少しずつ落ち着いたが、違和感が残る
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痛む場所が腰→お尻→太ももと変わっていく
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朝だけつらい、座るときだけ痛いなど症状が分散する
本人としては
「悪化していないから大丈夫」
と感じていることがほとんどです。
しかし体の中では、
かばう動きが固定化し、
負担のかかり方だけが残り続けている
という状態が起きています。
なぜ【今すぐ悪化しない不調】ほど長引くのか
坐骨神経痛という名前から、
「神経そのものが悪い」
と思われがちですが、実際には違うケースが多くあります。
多いのは、
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骨盤や股関節の動きが落ちたまま
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お尻や太ももの筋肉が硬くなったまま
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足元の使い方が崩れたまま
こうした状態で生活を続けてしまうこと。
神経は、
引っ張られたり圧迫される“環境”が悪いことで症状を出します。
環境が変わらないまま時間が経つと、
痛みが軽くなっても、回復のスピードは落ちてしまうのです。
坐骨神経痛=腰の問題、とは限らない
画像検査では異常がないのに症状が続く。
そんな人も少なくありません。
これは、
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腰ではなく股関節の問題
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お尻の筋肉の緊張
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下肢全体の連動不足
などが関係していることが多いためです。
「腰だけ」
「神経だけ」
に注目しすぎると、回復のポイントを見逃してしまいます。
「様子見」が悪いわけじゃない。でも判断基準は必要
すべての痛みをすぐにどうにかする必要はありません。
ただし、次のような場合は注意が必要です。
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痛みが引いても違和感が残っている
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動き方が変わった自覚がある
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同じ場所をかばう癖が続いている
こうしたサインがある場合、
様子見を続けるより、一度状態を整理する方が回復は早くなります。
回復が遅れた人ほど、改善の余地は残っている
坐骨神経痛を放置してしまったからといって、
「もう治らない」というわけではありません。
負担のかかり方を見直し、
体の使い方を整えていけば、
回復が進むケースは多くあります。
大切なのは、
今の症状だけでなく、ここまでの経過を見ること。
それが、遠回りしない回復につながります。


