■ 立っているだけで足が重い人へ
「歩くたびに足がドーンと重い」「夕方になると靴がきつい」
そんな相談が、最近とても増えています。
マッサージを受けても一時的、インソールを変えてもイマイチ。
でも原因は意外とシンプル。
それは——重心が“かかと寄り”になっていること。
■ “かかと重心”が引き起こす連鎖
人の身体は、わずか数センチの重心のズレでも大きな影響を受けます。
本来、重心は「土踏まずのやや前」——つまり母趾球ライン上にあるのが理想。
ところが、現代人の多くは座り姿勢や靴の形の影響で、
無意識にかかと側へと体重が逃げています。
結果として、
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足底筋群やふくらはぎに過剰な緊張
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アーチが潰れ、クッション機能が低下
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長時間の立ち姿勢で“重だるさ”や“張り”が出る
といった、疲労足スパイラルに陥るのです。
■ 【症例】販売職・40代女性のケース
一日8時間、立ちっぱなしの販売員さん。
「足裏が硬く、夜になるとパンパンで眠れない」と来院。
検査では、
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右足の距骨下がり
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かかと外倒れ(回外)傾向
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長趾屈筋・後脛骨筋の滑走制限
を確認。
アプローチとしては、
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距骨・舟状骨のアライメント調整
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足底深層筋の滑走改善
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重心再教育(立位バランス指導)
施術後には、
「足裏がふわっと地面を捉える感覚が出て、帰り道が軽かった」
と、笑顔に。
2週間後の再来時には「夕方の重だるさがほぼ消えた」とのこと。
“アーチが機能した瞬間”、足はこんなにも変わる。
■ 足のアーチが支える「全身のバランス」
足のアーチは、いわば“全身のサスペンション”。
ここが潰れると、
膝→股関節→骨盤→背骨へと、負担の波が上がっていきます。
つまり足の施術は、「土台の再構築」。
整体で距骨・舟状骨を整えると、姿勢がスッと伸びるのもそのためです。
■ 自宅でできるセルフチェック&ケア
✅ 壁立ちテスト
背中を壁につけて、耳・肩・お尻・かかとが一直線になるか確認。
→ 頭が後ろに引ける人は“かかと重心”のサイン。
✅ タオルギャザー
床にタオルを敷き、足指でたぐり寄せる。
→ 足底のアーチを支える筋群(短母趾屈筋など)を目覚めさせる。
✅ 立位意識のリセット
立つときは、土踏まずのやや前に“ふんわり体重”を感じる位置を探す。
→ それが本来の“足のセンターライン”です。
■ まとめ:足が軽くなると、全身が変わる
「疲れやすい足」は、使い方が間違っているだけ。
正しい重心に戻すだけで、
足のアーチは再びしなやかに、あなたを支え始めます。
年齢でも、職業でもなく、“バランス”が疲労を決める。
それを取り戻す一歩が、“アーチ調整整体”です。


