来院時の状態|「走ると大丈夫、でも翌朝が痛い」
今回の患者さんは、短距離走歴15年の学生。
1月下旬、スパイクでの走行中に左アキレス腱周囲を痛め、その後約2ヶ月間、違和感と痛みが続いている状態でした。
特徴的だったのは、
・走っている最中はそこまで痛くない
・しかし翌朝に痛みが出る
・軽いジョギングでむしろ痛みやすい
・片足ジャンプや沈み込み動作で痛みが出る
という点です。
さらに触診では、踵付近(付着部)とそこから約2cm上の部分に圧痛がありました。
いわゆる「アキレス腱の炎症」と言われればそれまでですが、この時点で違和感がありました。
違和感の正体|「本当に腱だけの問題か?」
アキレス腱の痛みというと、つい局所に意識が向きがちです。
しかしこのケースでは、いくつか気になるポイントがありました。
・エキセントリック(ゆっくり下ろす)運動で痛みが軽減する
・強いダッシュよりも軽いジョグで痛む
・足趾(特に母趾)の動きが悪い
・第2趾が浮いてしまう
・右脚に軽度の反張膝がある
これらを総合すると、単なる炎症ではなく、
「負荷のかかり方に問題がある」
と考える方が自然です。
評価で見えた本質|「足で受けられていない」
実際に評価を進めると、より明確になりました。
この患者さんは、
・母趾で地面をコントロールできていない
・MP関節(付け根)ではなく、指先だけで踏ん張る癖がある
・足のアーチが機能的に使えていない
つまり、
「本来、足で吸収・分散すべき衝撃をアキレス腱が代わりに受けている状態」
でした。
さらに右脚の影響もあり、左側への負担集中も起きていました。
施術の考え方|「痛みを取る」ではなく「流れを変える」
今回の施術で意識したのは、
“アキレス腱の負担を減らすこと”
そのために行ったのが、
・足関節の背屈可動域改善
・腓骨の微調整(外側の緊張を抜く)
・母趾の接地機能の回復
・骨盤(仙骨)のポジション調整
です。
ポイントは、どれも強い刺激ではなく、
「本来の動きを思い出させる」レベルの調整
に留めたことです。
変化の瞬間|「あれ?軽い…」
施術後、立ってもらうと明らかな変化がありました。
・足の接地が安定
・無駄な力みが減少
・片足ジャンプの安定性向上
そして何より、
「アキレスの張りが減った」
という本人の感覚がありました。
これは腱が治ったわけではなく、
「負担のかかり方が変わった」結果です。
セルフケアのポイント|やりすぎないことが重要
このタイプの方にありがちなのが、
「頑張りすぎること」
です。
そのためセルフケアはあえてシンプルにしました。
・エキセントリックカーフレイズ(ゆっくり下ろす)
・母趾に軽く乗る感覚の練習
・蹴らずに“真下に置いてすぐ抜く”歩き方
逆に、
・強いストレッチ
・タオルギャザーなどの過剰な足趾トレーニング
・中途半端なジョギング
は控えるよう指導しました。
なぜ母趾が重要なのか?
今回のキーポイントは「母趾」でした。
母趾は単なる指ではなく、
「重心を受ける最前線」
です。
ここが使えないと、
・足のアーチが機能しない
・衝撃吸収ができない
・結果としてアキレス腱に負担が集中する
という流れになります。
つまり、
アキレス腱の痛みの原因が“足趾にある”ことは珍しくありません。
復帰へのステップ|“頑張る”ではなく“整える”
競技復帰に向けては、
・痛みのコントロール
・接地の質の改善
・無駄な蹴り動作の修正
を段階的に進めていきます。
重要なのは、
「強く走る前に、正しく乗れるか」
という点です。
まとめ|本当の原因にアプローチする
今回のケースから分かることは、
痛みの場所と原因は必ずしも一致しない
ということです。
アキレス腱が痛いからといって、
そこだけを治療しても根本解決にはなりません。
・足趾
・足関節
・股関節
・全体の動き
これらをトータルで見て初めて、
本当の改善につながります。
最後に
この患者さんは、
「筋力も知識もあるのに、うまく使えていなかった」
タイプでした。
だからこそ、
ほんの少しの調整で大きな変化が出ました。
もし同じように、
「なかなか治らないアキレス腱の痛み」で悩んでいる方は、
一度、“使い方”を見直してみることをおすすめします。
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