小学生から中学生の運動を頑張っている子どもが「かかとが痛い」と訴えることは珍しくありません。その代表例がセーバー病(踵骨骨端症)です。名前に「病」とつきますが、感染症や重い病気ではなく、成長期特有の骨と筋のアンバランスから起こる状態です。この記事では、セーバー病の原因・症状・見分け方・対処法・再発予防までを、保護者の方にも分かりやすく解説します。
セーバー病とは
セーバー病は、正式には踵骨骨端症と呼ばれ、成長途中の踵骨(かかとの骨)の骨端線に炎症や微細な損傷が起こる状態です。主に8〜12歳前後の活発な子どもに多く、サッカー・バスケットボール・陸上・体操など、走る・跳ぶ動作が多い競技で発症しやすい傾向があります。
骨は先に成長し、筋肉や腱は後から追いつくというリズムがあります。成長期にはこのズレが大きくなり、アキレス腱が踵骨を強く引っ張ることで、痛みが出やすくなります。
主な症状
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かかとの後ろや下を押すと痛い
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運動中や運動後に痛みが強くなる
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朝よりも夕方の方が痛む
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つま先立ちはできるが、かかとをつくと痛い
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片側だけ、または両側に出ることもある
腫れや熱感は強く出ないことも多く、見た目では分かりにくいのが特徴です。
なぜ起こるのか(原因)
セーバー病の原因は一つではなく、複数の要素が重なります。
① 成長期の骨端線
踵骨の後方には骨端線があり、ここは大人になると閉じます。成長期はまだ柔らかく、繰り返しの牽引ストレスに弱い状態です。
② アキレス腱・ふくらはぎの硬さ
ふくらはぎの筋肉が硬いと、ジャンプやダッシュのたびにアキレス腱を通じて踵骨が引っ張られます。
③ 足首・足裏の使い方
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足首が硬い
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扁平足や過回内
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つま先重心での動き
これらがあると、踵への負担が集中します。
④ シューズ・練習量
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クッション性の低い靴
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サイズの合わない靴
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急激な練習量増加
これも大きな引き金になります。
他のかかと痛との違い
保護者の方が心配されやすいのが、疲労骨折やアキレス腱炎との違いです。
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疲労骨折:安静時も痛みやすく、押したときの痛みが一点に集中
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アキレス腱炎:腱そのものに痛み・腫れ
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セーバー病:運動時痛が中心、骨端部の圧痛
正確な判断には医療機関や専門家の評価が重要です。
画像検査は必要?
レントゲンでは異常が写らないことも多く、診断は症状と年齢、運動歴から総合的に判断されます。骨折や他疾患が疑われる場合に画像検査が行われます。
対処法とケア
① 運動量の調整
完全に運動禁止にする必要はない場合も多いですが、痛みが出る動作は一時的に制限します。
② アイシング
運動後に10〜15分、かかと周囲を冷やすことで炎症を抑えます。
③ ストレッチ
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ふくらはぎ
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足裏(足底筋膜)
成長期は「伸ばしすぎない・反動をつけない」がポイントです。
④ インソール・ヒールパッド
踵を少し高くすることで、アキレス腱の牽引力を減らします。
⑤ 身体全体のバランス調整
足首だけでなく、膝・股関節・体幹の使い方を整えることが再発予防につながります。
どれくらいで治る?
多くの場合、数週間〜数か月で痛みは落ち着きます。成長が進み骨端線が閉じると、自然に再発しなくなるケースも多いです。ただし、無理を続けると長期化や再発の原因になります。
再発予防のポイント
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練習前後のケア習慣化
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シューズの見直し
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急な練習量増加を避ける
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痛みを我慢させない
「少し休めば治るだろう」と放置せず、早めに対応することが何より大切です。
まとめ
セーバー病は、成長期に起こりやすい一時的なトラブルです。正しい理解とケアを行えば、将来に悪影響を残すことはほとんどありません。大切なのは、子どもの身体のサインを見逃さず、成長に合わせたサポートをしてあげることです。
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